突然ですが、みなさんはお子さんが周りと少し違うとハラハラしたり、心配になったりしませんか?
親なら当然ですよね。
今回は息子(2021年3月現在6歳)の話をしたいと思います。
息子は吃音(きつおん)症です。症状は軽いほうだと思いますが・・・
きっとお子さんが吃音(きつおん)症だと分かったとき、お父さんお母さんはとてつもなく不安で、自分の育て方に自信を無くしたり、自分を責めたりするのではないでしょうか。
私も不安だった時期がありました。もちろん今も不安が消えさった訳ではありません。
吃音(きつおん)症の事をよく理解した上で子供を見ていると、なんだか不安な気持ちばかりではなくなってきたので、今回はそのことについて書こうと思います。
吃音症は子どもでは20人に1人が、成人でも100人に1人が吃音を持っているという統計が出ており、非常に身近な症状です。
吃音(きつおん)とは、「どもり」ともいわれますが、話すときに滑らかにことばを話すことができない症状です。
吃音の主な特徴は、
●話し始めのことばが出にくいことが多い
●言いやすいことばと言いにくい言葉がある
●調子が良い時と悪い時があり、話す場面でも変わる
引用:日本福祉教育専門学校HP
吃音(きつおん)症は頭の回転が速い?

吃音(きつおん)症といえば、ネガティブな印象の方が強いと思うのですが、これがこれがそうではないんです。
実際に息子は、物覚えがよくびっくりさせられることがよくあるんです。
また、一つのことを覚えるとそこから派生して物事を考えていたりします。
やっぱり吃音(きつおん)って天才の証拠なんじゃ!?と思ってしまうんです。
息子の吃音(きつおん)症が分かったときのこと

うちの息子6歳は、4歳ころから吃音(きつおん)の症状が出だしました。
「な、なーーーーんでさぁ!」
「あ、あーーーーのさぁ!」
というように言葉を伸ばしながら話すようになったんです。
スラスラ話せるときもありますが、だいたい出だしが詰まるんです。
正直ショックでした・・・あの時怒りすぎたのかな、私の育児は間違っていたんじゃないかと・・・
妹も同じように吃音(きつおん)の症状が出るのかな・・・と。
息子が自分の吃音(きつおん)症に自覚したときのこと
息子の場合は、友達に言われたのではなく、自分で話しにくさを訴えてきました。
息子:話したいのに、なんかつまるねん・・・
きた・・・ついに気づいた・・・
不安で不安で仕方ありませんでしたが、
一言聞いたとき、ショックでしたが幸い長女の経験があったし、その場に長女もいました。すかさず長女がフォロー!!
長女:あのな、ねえねもそうやってんけど、今はちがうやろ?大丈夫やで、ぜったいなおるから。あと、つまる子はな、頭がいいねん。頭が先にたくさんのこと考えてしまって、口が追い付いてないねん!だから気にせんときー!
長女、ナイス!!私から言うより100倍上手だし、説得力ある・・・!!泣
長女の、息子を必死に励まそうとする気持ちに感動したのでした。
それから息子も気にしなくなったのか、保育所の先生に一言相談したのがよかったのか、気にして訴えてくることはありません。(依然つまったままですが)
ちなみに吃音(きつおん)の原因についてです。
吃音のあるお子様の保護者の方の中には、「自分の育て方がまずかったから、我が子が吃音になった」と思われ、ご自身を責められている方がいらっしゃるかもしれません。また、他のご家族やご親戚、ご近所の方などから、「お子さんの吃音の原因は、保護者の方の育て方がまずいからだ」などと指摘され、傷ついていらっしゃる方もいらっしゃるのではないかと思います。
しかし、保護者の接し方のまずさが原因で、お子さんに吃音が生じるわけでは決してありません。 吃音の原因は、まだ完全には解明されていないのですが、恐らくは、お子さんの持っている素因的な要因と、環境の要因がある条件で組み合わさった時に生じるのではないかと考えられます。
引用:吃音ポータルサイト 金沢大学人間社会研究域学校教育系 小林宏明のホームページ
https://www.kitsuon-portal.jp/parents/what.html
子供の吃音(きつおん)症に悩んだときは

一番身近で見てくれている先生にまずは相談する
保育所や幼稚園の先生って、私たち親より子供のことを理解しているな~と思うことがありませんか!?
特に我が家は保育所にお世話になっているので、親より保育所の先生の方が一緒にいる時間が長いんです。
だから、よく息子のことをよく見てくれています。
そんな先生にドーンと不安をぶつけてみたらいいと思います。
先生方は何人もの子供たちを見ているプロなので、なにかしら意見してもらえるはずです。
長女も吃音(きつおん)
悩んでいた私を救ってくれた先生の言葉

実は長女も同じ時期に吃音(きつおん)が始まりました。今ではほとんどなくなりましたが、たまに一言目を発するときに体を揺らして発声します。
長女が4歳の時、寝る前に「あのね、○○ちゃんがへんなしゃべりかただねっていうの。なんでかなぁ。」と言いました。
単に不思議だから聞いてきたような雰囲気でしたが、自覚してしまったか・・・とすごく焦り、翌日保育所の先生に相談したのです。
耳鼻科にかかることや専門の機関を教えてもらうつもりでいた私に先生は言いました。
先生:確かに○○ちゃんにそういった症状は出ています。でもまだ治療するには早いんじゃないかなと個人的に思います。へたに自覚させて、精神的に追い込んでしまうんじゃないかと心配です。小学校あがるまで様子を見て、学校生活に支障が出そうなら治療を考えていきましょう。
治療する気満々でいた私は拍子抜けしましたが、張り詰めていた気持ちをすーーーーっと緩めてくれました。
翌日クラスでは先生から、「いろんな子がいていいんだよ」とそれとなく個性の話をしてくれたそうです。
成長とともに長女の吃音(きつおん)はなくなり、友達から言われることもなくなりました。
このような経験があったので、息子に吃音(きつおん)の症状が出たときは(しかも長女と同じくらいの時期)あまり深刻になりませんでした。
吃音(きつおん)に臆することなく、どこでもだれにでも話しかける息子

スーパーに行って、「あれーお醤油売り場どこだろー」と私が独り言のように言うと、
「店員さんに聞いてくる!」とすぐに聞きに行きます。
公園では、知らないお友達に近寄って行って話しかけたり、そのお母さんにもなにやら嬉しそうに話しかけます。
戻ってきた息子に対して、「ありがとう、助かったよ」とか「すごいね、楽しくお話できたんだね」と声掛けしています。
ただ、相手の反応は毎回いい訳ではありません。
息子が話す内容は自分のことが多いのですが、戸惑った反応をされる親御さんも多いです。
しかもつまる話し方をするので、話の展開がゆっくりですし、自分の子供を見ながら相手をすることにハラハラされている親御さんもいらっしゃいました。当然ですね。
ある日公園に遊びに連れて行ったとき、毎度のごとく面識のない親御さんに話しかけていました。
楽しそうに話ができていたら私は距離をとって見守り、少したってから「こんにちは~」とご挨拶するようにしています。
ただこの日は息子が追いかけるように話しかけていたので、私は息子を止めに入り「すみませんすみません・・・」と相手の方に謝ったのです。
そして息子には特に何も言わず、そのまま遊びの続きをしようとしたその時です。
息子:ママ、なんにもわるいことしてないのになんであやまったん!!
と怒り口調で言ってきました。
私ははっとしました。
誰にでも話しかける息子を微笑ましく思う反面、警戒して見張り、相手の反応によっては恥ずかしいとか迷惑なんじゃないかという気持ちがあったと気づかされたのです・・・
息子は自分の吃音(きつおん)に引け目を感じず、積極的に話しているし、話したいだけなのに・・・
自分のことばかりで、息子の気持ちを考えていなかったことに気づかされました。
息子はしっかり相手の反応も見ています。挨拶をしてもし返してくれない大人にはそれ以上話そうとしません。
そうやって、いろんな経験を積みながら解釈していってるんだろうなと思うと、申し訳なさでいっぱいになりました。
たくさん反省したあとは、すごいぞ6歳児!と拍手を送りたい気持ちになりました。
当たって砕けることもありますが、その挑戦する気持ち、自分にはなくなってたなぁと反省すらしてしまいます。
私も息子を見習って、成長しよう!!
息子の個性と才能

息子はいろんな人とコミュニケーションを取ろうとしています。
その事は尊重してあげたいし、なにより尊敬できるところです。
この間、信号が点滅している横断歩道で、ご老人が押しているカートが段差につまづいてしまいました。
私がはっと気づいた瞬間、息子は走り寄ってご老人のカートを一緒に押してあげたのです。
「だいじょうぶですか」と声をかけながら。
ご老人に「親切ですね」と言ってもらえたことがすごく嬉しかったようで自信に満ちた表情をしていました。
きっと誰にでも話しかけられる才能をもった息子だからさっと手を差し伸べられたのでしょう。
そんな息子の将来の夢は消防士だそうです。
みんなを助けるんだ!と言っています。
ただし不快に思う方もいらっしゃるのは確かなので、息子には知らない人への話しかけ方を教えていく必要があると思っています。さてどうするかな・・・
まとめ
吃音(きつおん)は家庭環境などが原因ではありません。
ですので、絶対に親御さんはご自分の教育が間違っていたとか思わないでくださいね。
まだ息子の吃音(きつおん)は治っていませんが、これも個性!と思っていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました!